宮古と岩泉 -1989年8月- 上

山田線宮古駅です。


新しい写真のスキャンが終わるまで、昔の写真でも。
1989(平成元)年8月です。
目的はコレ。


C10 8 が牽く「SLしおかぜ」号

元ラサ工業のC10 8です。
宮古市ライオンズクラブと宮古市が購入し、「蘇れSL・C10-8運営協議会」に無償貸与を行い、三陸鉄道が運転・管理を行っていました。



うみねこ駅

宮古市内にあった山田線貨物支線、通称宮古臨港線跡の１部を使用して、昭和62年7月19日からSLリアス線として運転開始。
宮古駅側に「はまぎく駅」、宮古港駅側に「うみねこ駅」と車庫が設置され、約1.4キロの区間を約9分かけてゆっくりと運転していました。

当時の運転回数は1日7往復程度あって、うみねこ駅からは観光名所である浄土ヶ浜へ行く観光船と接続したダイヤが組まれていたようです。



うみねこ駅で発車を待つ C10 8 。
確か、始発である1番列車だったと記憶しています。
後ろは控車ヒを改造した客車代用が2両。

線路は港に沿って引かれているのですが、写真にもあるように海側には背の高い防波堤がずっと続いており、車窓からは海はほとんど見えませんでした。



キャブ脇にあった表記類





機回し線はなかったので、この編成のまま行ったり来たりを繰り返していました。

宮古市としては観光資源として地域の活性化を図る目的で運転を開始したようですが、年々維持費のかかる蒸気機関車を将来的にはJR等へ移管して、地元を中心に活用してもらいたいと思っていたようです。しかし、移管も実現できず、その後、維持検査費用が計上できなくなったため、いつの間にか運転は休止。
現在では大井川鐵道で活躍していますね。


-つづく-